― 他社と比較しての魅力はどこですか？

それぞれのドライバーの要望に応えてくれるような配慮や努力をしていただいていると感じます。
私の場合でいうと、週末のイベントスケジュールに合わせた運行調整をしていただいております。

またトラックに関しては、全体的に新しいトラックが多く、ドライバーの憧れの１つでもあるアルミホイールもほぼ標準装備で、他社よりも比較的早い段階で新車に乗れるチャンスがあると思います。

入社時はそのタイミングで空いている既存のトラックでの運行になりますが、その後は与えれた車両の整備や手入れ次第で時期トラックの製作にも関わらせていただける可能性もあります。
ある程度ではありますが、トラック好きな方には自分好みの仕様にできるチャンスでもあります。

― プロレーサーを目指していた時期もあったようですが...

１６歳から２５歳までの９年間、プロレーサーを志しておりました。
ハイエースにバイクと最低限の生活品を積み込み、２０歳の時に北海道からモータースポーツの聖地『鈴鹿』に移り住み、レースに理解のある運送会社にお世話になりながら夢を追い続けました。
継続か引退かを決める最後の年は、自分の出来る限りの時間とお金を使い、悔い無くレース人生に終止符を打ちました。

その後はお世話になった運送会社に恩返しの意味を含めて、仕事に専念をして働きました。
大型免許を取得し、地場・中距離と段階を踏み、『トラック野郎・一番星』に憧れの長距離ドライバーへ…。

全国各地を走り、色々な荷物を扱うことで、何がいい仕事かを理解し始めた頃に新成運輸の先輩と知り合い、協力会社として出入りをするようになり、それから２年が過ぎた頃、当時の勤め先が閉業となってしまい、それと同時に新成運輸に入社しました。

― 入社当時はどの様な印象を持ちましたか？

どんな仕事でもバリバリこなす体のゴツい職人肌の先輩達が多く、新人は意見など言える状況ではなかったですね。（笑）

幸いにも４人１チームの専属車両の一員として迎え入れていただき、ドラム缶や缶製品をメインに運ぶ化学薬品輸送のノウハウを徹底的に教わりました。

基本的に手作業での荷役なので、当時はまだモヤシのような体の自分は、気合いだけでは動かない２００㎏入のドラム缶が苦手で、気合いでなんとかなる缶製品輸送をメインに１０年続けたら、いつの間にかゴツい体になっておりました（笑）

【モリワキレーシングＰＲトラック誕生ストーリー】

バイクレーサーを目指して北海道の片田舎から鈴鹿に出来きた私は「レースを辞めたら故郷へ帰る」と思いながらも、運送業に従事し、気がつけば２０年の歳月が経過。
仕事や人生の方向について迷った時もありましたが、子供が小学校に入学する４０歳の時に鈴鹿永住を決意。

プロレーサーにはなれなかったけど、夢を見させてくれたモータースポーツ業界や鈴鹿に何か貢献がしたい。
今の自分に何かできることはないか？と考えた時に、トラックを利用してのＰＲを思いつきました。
社長に相談をし許可をいただき、それを現実化する為の活動を開始したのが今から６年前の２０１２年秋。

ちょうどその頃、鈴鹿サーキットさんが５０周年記念イベントを控えていた時期で、すぐさま鈴鹿サーキットさんに企画書を提出し、ＰＲトラックを走らせませんか？とご提案をさせていただきましたが、企画書の書き方が下手くそだったのもあって、企画は通りませんでした。

その後も鈴鹿８時間耐久レースに関するイベントの主催者やモータースポーツに関する団体様にご提案をさせていただきましたが、採用には至りませんでした。

うまく事が運ばず、すっかり勢いを失なっていた頃、親友にモリワキエンジニアリング様を紹介していただき、ありのままの思いを無我夢中で伝えました。

つかみどころのない話にもかかわらず、真剣に耳を傾けていただき、『きっと成功すると思うよ』と色々なアドバイスをしていただきました。

その暖かいお言葉は当時の僕にとってはとても心に響き、涙が出そうになりました。

【長い沈黙期間】
レースをやっていたと言ってもそれは昔の話。
モータースポーツをＰＲするなら現在のレースシーンも体で感じ、知る必要があると思い、某レーシングチームのクルーとして鈴鹿８時間耐久レースに参加をさせていただいたり、モータースポーツイベントにも積極的に足を運び、自分の夢を語りながら、繋がりを増やしチャンスを伺っておりました。

以前、私のブログを見て『いつか一緒にＰＲトラックのお手伝いがしたい』と言ってくれていた方から連絡をいただき、『トラックのペイントに関する会社を立ち上げました！』との知らせを受けて、くすぶっていた私の心に火がつき『夢を形にしよう！』と決心がつきました。その方というのが、現在弊社のＰＲトラック施工提携会社『カラー・エナジー』の代表 中谷様です。

元レース仲間に声をかけ、夢への思いを伝えたところ、多くの仲間が賛同してくれて、イメージが出来上がって来た時に、『この事はモリワキさんに伝えなきゃ』と思い、数年ぶりに訪問をして近況を報告したところ、『待っていたよ！うちを好きなように使っていいよ！』と思いもよらぬお言葉に呆然。。。

信じられないようなお言葉を仲間に伝えると『マジ？ それはそうさせてもらいな』とみんなに喜んでいただき、そこからは怒涛の勢いで話が進み、急ピッチの作業の末、その２週間後の２０１６年８月に『モータースポーツＰＲトラック・モリワキトラック』が誕生しました。

約四年間の長い準備期間で遠回りをしたようにも感じましたが、それも全て自分にとっては意味のある時間だったと思います。

モリワキ様とタイアップさせていただいた事により、繋がりがさらに増え、僕の人生の分岐点になりました。
モータースポーツをＰＲしながら仕事が出来る環境を提供してくれた弊社社長には本当に感謝しております。

バカにされようが、無理と言われようが、自分を信じて諦めなかった事がこのような形になりました。
でもそれは決して自分一人の力では無く、応援してくれて支えてくれた家族・仲間・会社があったから…。
これからも繋がりを大切にして、感謝をしながら、新たな挑戦をして行きたいと思います。